運営者実録 / AIアプリ開発
非エンジニアがAIで
iPhoneアプリを出すまで
プログラミング経験のない運営者が、AIツールと一緒にiPhoneアプリの公開まで進めた記録です。約2ヶ月、約10万円、ダウンロードほぼゼロ、課金ゼロまで隠さず書きます。
成功談ではなく、最初の一本の現実。
名前を出さず、数字と詰まりどころを残す。これから作る人が、自分の見積もりを直すための実録です。
この記事の扱い
これは当サイト運営者自身のアプリ制作実録です。アプリ名は伏せます。将来このアプリを観測記事で扱う場合は、運営者のアプリであることを必ず明記します。
話していないことは書かない
本文は2026年7月2日の運営者インタビューをもとに構成しています。数字はユーザー承認済みの範囲だけを掲載し、アプリ名と第三者の個人情報につながる表現は出しません。
WHAT I BUILT
作ったもの
作ったのは、カレンダーとToDoを扱うiOS向けのライフスタイルアプリです。この記事ではアプリ名を出しません。このサイトは運営者自身のアプリを宣伝する場所ではなく、個人開発の現実を観測する場所だからです。
読者が知りたいのは、アプリ名よりも「非エンジニアがAIで作ると、実際にはどこで詰まるのか」だと思います。そこを中心に書きます。
START
きっかけは身近な困りごとだった
最初にあったのは「何かやりたい」という漠然とした気持ちだけでした。AIと壁打ちする中で、身近な家族の困りごとを解決する方向へ寄せていきました。
カレンダーアプリの競合は山ほどあります。市場や競合を考え始めると、動かない理由ばかり見えてきます。だから最初の一本は、勝てるかどうかよりも、まず1回やり切ることを優先しました。
PROCESS
キーボードではなく、マイクに向かって話した
作り方
初日はAIとの壁打ちからです。文字で細かく打つより、マイクに向かって話すほうがニュアンスを伝えやすかった。話している途中で、自分の中の要件が見えてくる感覚もありました。
あとで知った名前
あとになって、この作り方が「バイブコーディング」と呼ばれていると知りました。作っている最中は、その言葉を知っていたわけではありません。
BOTTLENECK
詰まったのはコードではなかった
法務とプライバシー
利用規約、個人情報の扱い、どこまで書くべきか。コードよりも、何を約束してはいけないかの判断が重かった。
2台間の共有テスト
相手が変更した内容が自分の端末に反映されるか。端末を2台用意して、面倒な確認を何度も行う必要がありました。
課金設定と審査
画面のデザインは楽しい。一方で、課金設定や審査に必要な書類は地味で、抜けが許されない。ここが想像よりずっと重かった。
1週間の作業が消えた日
AIに任せたファイルが、一時的な場所に作られ続けていたことがありました。バグから巻き戻したとき、保存されていたのはかなり前の状態。1週間分の作業が消えました。
それ以降は、Gitのコミット、つまり番号付きの保存記録が本当に残っているかを自分の目で確認するようになりました。
審査は計画どおりに進まない
ゴールデンウィーク前に提出すれば、すぐ審査が通るだろうと思っていました。現実には書類不足の差し戻しがあり、通過までに1週間ほど。狙っていたリリース日は逃しました。
事前に調べても、現場では調べた答えに書いていないことが起きます。
COST
お金と時間、全部書く
| 項目 | 実録の数字 | 補足 |
|---|---|---|
| 制作期間 | 約2ヶ月 | 当初の1ヶ月計画は、初回アプリとしては無理があった |
| 作業時間 | 1日2から3時間、多い日で5から6時間 | 地味な工程で止まり、デザイン工程でモチベーションが戻る波があった |
| Apple Developer Program | 99ドル/年 | この実録で支払ったiOSアプリ配布用の登録費用 |
| AI利用料 | ChatGPT / Claude Code | 利用上限に当たり、上位プランへ上げた |
| 中古MacBook Air | 約5万円 | 自分の部屋以外でも作業するために購入 |
| リリースまでの合計 | ざっくり約10万円 | 公開後もAIサブスク費用は継続している |
RESULT
数字の現実
リリースから1ヶ月以上経っても、ダウンロードはほぼゼロ。課金もゼロでした。
それでも数字を見続けた
初めて世に出したものがどう受け取られるのか、気になって毎日見ていました。ダウンロード数がすべてではありません。ただ、気に入ってくれた人の数に近い指標ではあります。
結果は厳しい。でも、個人開発の最初の一本では珍しい話ではありません。
LESSON
これから作る人へ
正念場は最初の2週間です。そこで辞めると、たぶんそのまま続きません。逆に、そこを越えると、だんだん作ること自体が楽しくなってきます。
もう一つは、地味な作業ほど大事だということ。Appleの登録、法務、テスト、課金設定。専門的で気疲れしますが、ここを避けると公開まで届きません。
AIは作る速度を上げてくれます。ただし、保存が本当にできているか、公開してよい情報か、審査に必要な作業は終わっているか。最後に確かめるのは人間です。
次に読むと理解が深まる記事
この実録を収益や観測の文脈で読むなら、まずは収益化モデルと信頼ラベルを確認してください。AI開発ツールの見方、週次の観測記事ともつながります。
FAQ
よくある確認
プログラミング知識ゼロでも本当に作れる?
この実録では、非エンジニアがAIにコード作成を任せてApp Store公開まで到達しました。ただし、保存確認、テスト、法務、課金設定は自分で判断する場面が残ります。
費用はいくら見ておけばいい?
この実録では約10万円でした。Apple Developer登録、AI利用料、中古PCが主な内訳です。PCを持っているか、AIの利用量がどれほどかで上下します。
リリースしたら何が待っている?
すぐには何も起きませんでした。ダウンロードほぼゼロ、課金ゼロから、保守、改善、知ってもらう導線づくりが始まります。
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